イチテンゴ | たのしい器

イチテンゴ 山本やすみのブログです。

パンとバラ


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昨日久々に100円ショップのセリアに行きましたら、ウイリアムモリスのシリーズが沢山あって驚きました!

ノートやメガネ拭き、そして初めて老眼鏡も衝動買いしました。

本、読みやすい!

もっと早く買ってみれば良かった。

 

イリアムモリスの言葉に「私たちはパンだけでなくバラも求めよう。生きることはバラで飾られなければならない」というのがあります。

 

器、というのは微妙なポジションで、生活必需品のパンではあるけれど嗜好品のバラにもなります。

特にイチテンゴの器は手作りだから工業製品より丈夫ではないし、価格も割高になってしまう。

しかも、絵なんかも描いてて!

 

時々、というか何時もイチテンゴはこれで良いのだろうか…?と思っています。

無意味で無駄な気がしてくる。

 

でも、ウイリアムモリスのこの言葉を思い出すと食べる道具だけではない、心にちょっとしたお花を咲かせせられるものづくりをしたいな、と改めて思わせてくれる。

そしてそのお花も生きるために必要なことなんだと自信を持つことができます。

 

産業革命で需要と供給のバランスが崩れ始めた頃のモリスの言葉。

今の物が溢れた時代にものづくりをしている者にとっては、心に花を咲かせられるものづくりの大切さと必要性を力強く伝えてくれている気がします。

 

もし、イチテンゴの器たちがお使いくださる方の、ちょこっとしたお花になればうれしいです。

私も老眼鏡デビューしたし、これからもっと本を読んだりきれいなものを見たりして心のお庭に種やお水を撒きたいと思います🌻🌷🌹

「ココロの天秤あるいはシーソー」の器。

今回は、天秤の器シリーズをを作りました。

この器に込めた思いなどをちょと書き留めておこうかと思います。

 

どっちが重い?

ココロの中に自分の天秤がある、と思います。

 

自分にとってはこちらが大事でも、他の人にとっては違うとか、あるいはその時々の場面によっても違ってくる、なんてこともあります。

重さが人によって、時によって変わる感じの、不思議な天秤という感じでしょうか。

 

 

好きで大切は重さが増す


本当は。

いろんなことに対して、バランスが取れているのが一番良いのだろうけれど、なかなかそういう訳にもいきません。

私は、様々なことに対してアンバランスでいつもゆらゆらグラグラしています。

きっと、周りから見たら「そんなことが大事なの?」と思うことに重きを置いているのだな、と思うことがしばしばです。

でも、きっとみんなそうなんだと思います。

そうしかできないし、それでいいのだと思います。

 

明らかに重さが逆転しているパターン。

心の中の天秤は、シーソーみたいにギッコンバッタン動いたりしているようにも思います。

そして、そのシーソーは誰の目にも見えなくて、自分でさえ見えていないのかもしれない。そんな気さえしてきます。

 

 

本当は重くないのかもしれない。

もしかしたら、重い軽いは本当は関係なくて、後から勝手に重量を決めてしまっていることもある気がします。

 

ココロの天秤って自分が思っているより正直。だけど、だまされやすい。おかしなバランスなのかもしれないなぁ、、。

 

バランスは無視してみる

と、、。そんなことを作りながら思ったり、焼きあがったものをみて考え直したりしました。

 

この天秤あるいは遊具のシーソーの絵柄。

描いてると、あれこれと頭の中が遊び始めます。

 

お使いいただく方のココロの天秤が楽しく動いてくれると嬉しいです。

 

いろんな重さのいろんなバランス、という感じです。

 

ゾウのお話。

私は、器によくゾウの絵をかきます。

ゾウが特別好きなのか?というと、そんなわけでもないのですが、書いていて楽しいのが一番の理由かもしれません。

 

でも、瞳が優しいし姿も動きも好きだから、やっぱり好きなのだと思います。

自分のことは、自分でもよくわかっていないものです。

 

初めてパソコンで絵をかいてみました。難しい。

 

 

私は「聞く読書」をしながら作業することが多いのですが、最近聴いたものに宮沢賢治の「オッペルと象」(オツベルと象)があります。常田富士男さん朗読でした。素晴らしかった。

 

私は、このお話を初めて知ったのですが、最後に泣いてしまいました。

青空文庫でも読めるので気になる方はネットで検索して読んでみてください。)

あらすじは、

 

ある日地主のオツベルのところに白い像が一頭やってきます。

ゾウはオツベルの過酷な要求に喜んで答え、そして健気に一生懸命働きます。

でも、疲れ果てたゾウの瞳から力がなくなってきたとき、森にいるゾウ達が圧倒的な力ですべてをなぎ倒しながら、白いゾウを助けに来てくれて、みんなで森に帰るのでした。

 

いろんな見方ができる物語だとおもいます。

 

私は、こんな風に困難な状況の時に全力で助けに来てくれるゾウの集団が頼もしくて、うらやましくて、いいなぁ、、と思いました。あー、私もゾウの集団来てくれないかなぁと思った。そしたら泣けてきたのでした。

 

現実にはナカナカ、ゾウの集団は来てはくれません。

 

でも、こんな風にグララララァ(お話ではこんな風にゾウ達は助けに来る)、とではなくても助けてくれてたり、見守ってくれている存在は必ずいる、と思います。

本当にありがたいことに、、、。

 

この物語りを知って、ちょっとゾウを描くときの意識変わった気がします。

これからも、ゾウをたくさん描きたいと思いました。

 

イチテンゴの器の中のゾウ達に、お使いくださる方のところに「グララララァ」と助けに行くのだよ、と伝えておくことにします。

ゾウ、以外にも。

 

もしかしたら、今、ちょっとしんどい状況の方もいらっしゃるかもしれません。実は私もです!

なんとか、どうしようもできなくても、あんなこともあったなぁ、と思える日まで「グララララァ」と過ごしていこうと思っています。

 

蒸し暑いし、イッー!!って思うこともあるかもしれませんが皆様も心身をたいせつにしてお過ごしください。

 

 

黄色ゾウを描くときはちょっと無表情にしてみてます。特に意味はないけど。

 

春、の器つれづれ。

先週、奈良近鉄で器を販売させていただきました。

本当にありがとうございました。

 

奈良近鉄さまでの販売は、もう何度目になるのか忘れるほど長くお世話になっています。

 

大体、年に一度なので近年は季節を変えて呼んでいただいており、今年は「春」ということで先週、参りました。

 

私は催事ごとに、ぼんやりとテーマを決めています。

今回は「春の器」を設定して、そのなかで花の器や、文房具の器が浮かんだことはインスタグラムや、前回のブログでも書きました。

 

 春の陽気な感じや楽しい雰囲気が器の中に広がってくれたらいいな、と思って楽しく作りました。

春は動きやすくなり、景色も美しくなってうれしくて大好きな季節です。

 

 

その一方で、私にとって春は何かに置いて行かれるような気持ちや、自分はこれでいいのだろうか?という焦り、そして正体不明の不安が不意にやってくる時季でもあります。それも頻繁に。

 

それで、作ったのがこちらの二つの器でした。

バーンと!

バーンと!は、まだ手元にあります。

いろんなものがバーンと!飛び出していくイメージです。落ち込んでてても吹き飛ばす感じ。

 

春に必要なもの。

 

私は、自信というものがほぼないので必要なのは春だけではないのですけど。

(使ってくださる方が喜んでくれてるといいいなぁ)

 

学生の時(春だった記憶があります)に何かの記事で、

「自然に自分に自信がつくということ。」

という言葉に出会って以来、ずっと何度も何度も心の中でこのことを反芻し考えていて、いつかこんな日が来るのか?と思って夢見てます。

 

でも、全然。

 

どうしたら自信を持てるのかさっぱりわからず、常にずっとグラグラしています。

 

だけど、お客様から器の楽しい感想をお聞きしたり、喜んでくださる様子で、私の器を好きでいてくださっているのかなぁ、と、本当に本当にうれしくなります。

 

そんな言葉が、あぁ、よかったなぁ。もう少し、続けようかなぁと思わせてくれます。

 

今回もそうでした。

 

グラグラでふにゃふにゃな私を皆様に支えていただいている感じです。

本当にたくさんの人に支えられています。ありがたいことです。

 

なんだか、よい春になる気がしてきました。奈良近鉄に行けてよかったなぁ。

 

最後に、イチテンゴ1.5の器がお使いになる方の優しい時間のお役に立てることを願っています。

 

 

文房具シリーズの器。

 

今回は、文房具に注目して器を作ってみました。

インスタグラムでも書きましたが、新学期に向けて文房具を買ってもらったワクワクが私の中では春と結びついていて、そこから展開してみました。

 

そして、もう一つ。

甥っ子がコンパスを使っていた姿が頭に浮かんで、決定打となりました。

彼からはいつもいろんな気づきやヒントをもらえて本当に感謝しています。

 

 

コンパスに振り回されるゾウ

 

分度器とゾウ

 

 

この文房具の器に限らず、私の器はよくお子様に喜ばれそうですね、という感想をいただきます。

確かに!

子供さんに喜んでもらえると、とてもうれしいです。

販売させていただいているときに小さいお子さんが「わぁ!」と言ってくれると嬉しくてたまりません!

内心、やったね!とガッツポーズしてます。

危ないので、消しゴムがクッションになっている想定。消しゴムにはICHITEN5と書いてあります。

 

私が器に絵を描いているとき、絵を想像するときは小さい時の記憶や気持ちがヒョイと私の中にやってきます。

 

時がたくさん積み重なって、私は大人といわれる年になっているけれど、小さい私も中にいっぱい住んでいるのだと思います。(コイツ等がなかなか手に負えない、、)

 

みんな、きっとそうなのではないでしょうか?

 

 

なので、私の器を見て、「立派な大人」の方の「小さいコドモ」が、「わぁ!」と喜んでもらえるとめっちゃうれしいです。

 

1.5メートルのメジャーと白鳥

 

「立派な大人」に疲れたとき、「中のコドモ」がなんだか話しかけてくるとき。

そんな時にイチテンゴの器がお役に立てるとうれしいな、と思います。

 

奈良近鉄での販売は21日までです。

どうぞよろしくお願いいたします。

ワニとハサミの合唱

 

☆☆☆

 

 

 

 

絵描き歌。

「つるニハ○○ムし」という絵描き歌です。

私は小さいころへのへのもへじ」と同じくらい良く書いていたのですが、皆様ご存じですか?あまり有名でないのかな?

 

 

ところで、この度パソコンが新しくなり、ブログもサクサクできるようになりました!うれしい。

また、ブログもいろいろ書いていきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします☆

おひな様イロイロ☆



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今年は、アチラコチラでおひな様展に、参加させていただくことができました。

 

奈良近鉄

岡山のギャラリー 器と青空うらら様

西宮阪急様

信楽のギャラリー陶園様

 

本当にありがたいです。

それぞれ少しづつ違うおひな様です。

お店でも違うし、もっと言うと、一つ一つ違います。



 

でもそれぞれ共通させたかったのは、、、

 

おとなしくないおひな様、です(中には静かに座ってそうなのもあるけど)。

 


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私の中では、お内裏様とお雛様は、セレブでパリピのイメージなので結構派手に好きなことを楽しんだりするのではないか?と思ったりするのです。



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↑こちらは象に乗って旅する、二人。

 


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↑潜水艦で海に行く二人!

 

 


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↑軽トラも運転します!

 

 

 


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↑白鳥ボートにも乗ります!

 

こちらは、軽トラに乗せたかったのが失敗し、他に楽しい乗り物はないか!?と思案してできました。作るの大変だったけど楽しくできました😊

 

 

とにかく楽しんで、好奇心いっぱいに楽しむ二人、というイメージで作っています。

 

これには多分、私の憧れが入っているのだと思います。

私はウチに籠りがちで、外に出ると疲れてしまうし、人とも長く居られない性分なので、このお雛様達は私と真逆💦

 

私はそういう自分にちょっと引け目があるけれど…。

まァ、良いか、と言うことにしました。

 

人それぞれ楽しいこともうれしいことも、ちがいます。

外に出るのがしんどい方は、無理に出ないでゆっくりお家に居れば良いし、お出かけがパワーの源の方は、いっぱい楽しめば良いのですよね🎎

話が、お雛様展からズレました😅

 

見てくださる方にいろんな風に楽しんでいただきたいな、と思います。

 

 

それぞれのおひな様展の詳細はInstagramにて紹介させていただいております。良かったら覗いてみてください!

インスタ→ ichi_ten_5

 

まだまだ、寒い冬が続きますが、心の温度を少し上げられるおひなさま達であってほしいと願っています。

 

どうぞよろしくおねがいします。

 

 

西宮阪急での販売はお陰様で終わりました。

昨日、西宮阪急での器の販売が無事に終了しました。

 

とても沢山の方にお越し頂きました。

本当にありがとうございました。

何年かぶりなのに、私や器のことを覚えていてくださったり、ずっと器を使い続けていてくださったり…。うれしくて、ありがたくて、いいのだろうか…と思うくらいでした。

また、初めてイチテンゴの器を手にとって下さった皆様。

本当にありがとうございました。もし、良かったら、また器を見てくださるとうれしいです。

 

そして、直接お会いしてお礼をお伝えできなかったお客様へ。

この度は器をお気に召してくださり本当にありがとうございました。

 

イチテンゴの器は器の中に時間や空間や、世界が広がっていて欲しいな、と思って作っています。

描いている絵の中には謎のものや、へんてこなものもあるかも知れません。

良かったらお使い頂きながらストーリー等作って楽しんでみてください!

 

 

私は、器を売り、皆様からお金を頂戴しているのですが、それ以上に何か大切なものを頂戴している気持になりました。幸せなことです。皆様のおかげです。

本当にありがとうございました。

 

そして、売場の皆様、ご担当者様。

この度も本当にお世話になりました。

沢山ご迷惑をおかけしました。

心から感謝いたします。ありがとうございました。

 

 

それから、パワーをくれて安心させてくれる友達よ、ありがとう。

 

最後にいつも応援し、心配し、励ましてくれる家族に感謝です。

 

それから、今回、夢に出てきて私に力をくれた、あたわのおばあちゃん!懐かしかった。本当にありがとう!お陰で無事に終わったよ!

 

たくさんたくさんの皆様に、支えてもらい、力を頂き器を作れているんやなぁと改めて思いました。

ありがとうございました。

 

イチテンゴの器がお使いくださる方の楽しい時間のお役に立てることを心から願っております。

今後ともどうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆

 


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期間中、読んだ本です。

 

こんな風になれるといいなぁ、と思いました。バーナード・リーチやその周りの人間関係がわかりやすくて、とても読みやすくて面白かったです。ヒちゃん。勧めてくれてありがと。

我らが「ハマショウ」、濱田庄司

好きな感じに書かれていて嬉しかった。

 


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こちらも読んだ。

 

これは!と思いました。

 

 ムーミンって大人になって読むと登場人物に深く共感して、そしてその世界観に深く深く入り込めるのだとわかりました。こんな本だったんだ…。

気が張っている最中だったから余計に、感情が過敏になっていたからかもしれないけど、不意に目にとまる言葉、文章に涙が出て来ました。冬がはじまる前、今の季節ということもあるのかもしれないけれど、私の「今」に、ピタリと合う本でした。

 

電車や休憩時間は、本がお友達でウチに居るよりよく読めた気がした。コロナが始まってからほぼ小説が読めなくなっていたから、読めて良かったなーと思いました。

 

おわり。