4月17日㈬から23日㈫まで、川西阪急キッチンダイニング売り場で器の販売をさせていただきます。
新年度が始まって半月近くたちました。生活が変わった方も多いと思います。ま、私みたいに全く関係ない方も沢山おられると思います。それでもやっぱり、桜も咲いて、散ってゆくし、平成も終わるし、10連休もあるし!という感じで、なんとなく気持ちが急く時期のように感じています。皆様、いかがですか?
今回、川西に向けて作ったモノには、ちょっとゆるんだ気持ちになれるような仕上がりをイメージしました。
では、少しですが器の紹介をさせていただきます。
☆信号待ち
疲れすぎたり、気が張りすぎたり。ちょっと赤信号で止まってみようっ!ってイメージです。
今回挑戦してみた瑠璃色を使ったり、最近好きな「淵に模様」を描いてみました。作っている終わりの方に閃いたので、全部で三つです。
☆「ウマいもの踊り」の器
おいしいものを食べて、その感激を踊って表現している、というイメージの器です。
実はコレ、前から少しづつ作っているのですが、うれしいことに「好き!」という方がいらして、私が小躍りしたくなる気分。こいつ等、描いていて楽しいのでー。今回は大きさバラバラで数点、連れてゆきます。この器の飴釉は大変使いやすく、食卓でもなじみやすいと思います。私は白と青以外に、茶系の飴釉、もう少し薄めの黄瀬戸釉の器もあるのですが、マイナー向けらしく、ひっそりしてます。けど、この「旨いもの踊り」は踊って出て行ってしまうことも多く、使っていただくお家でも沢山踊るのだぞ!と、言い聞かせております。
☆田んぼ皿
もうすぐ田植えも始まります。私は、田んぼに水が張られた景色が大好きです。天気の良い日は空の色が映って視界全体が明るくなります。そんな、苗を植えたばかりの田んぼをイメージしたお皿です。瑞々しく仕上がりました。正方形の板皿でいろんなものに使えますが、米粉を使った和菓子とか、透明感のあるお菓子などに合うように思います。ちなみに田んぼの上を走っているのは、工房「わ」さんとのコラボ針山。ただいま、軽トラはこの一台のみ!でも、いまお願いしているところです。
並べると田園に!
☆ふわふわ
なんだか、ふわふわしたものが描きたくなって、描きました。実は、ただいま、このふわふわ、を針山に仕立てていただいている最中です。立体ふわふわ、どうなるかいなぁ。
☆ 豆皿
豆皿は他にもコマゴマあります。
最後に。
☆月に吠えてみる奴ら の皿
こちらは黄瀬戸釉の板皿です。
私は時々、月を器に描きます。理由はいろいろあるけれど(黄色を使いたい、とか、なんとなくとか)、そのうち一つは萩原朔太郎の詩や,詩集。久々に先日読み返してみたけど、なんだか読んでて苦しくなった。学生の時は妙に分かっていた気になったものだけど。朔太郎さん、こんな感性で大人になって社会に出ていたのだとしたら、さぞかし苦しかったろうな、と思った。だから、この器を朔太郎さんが見たら「私の名前を出すな」と言われると思う。間違いないですね。
他の、これが結構、絵的に大きい影響かもしれない!というのが、星野道夫さんのエッセイです。星野さんが写真を撮るために、確か、たった一人、アラスカの山奥のテントの中で眠りつこうか、、という時に、遠くの方でオオカミの遠吠えが聞こえた、
そして、その夜は月がきれいで、その遠吠えを聞いた星野さんは、「怖い」とは思わなくて、あぁ、お前も独りかい?と、気持ちが解れた、、、、。という内容だった(はず)。星野さんの文って、無駄がないし、きれいで、気持ちがスッと入るように思う。
で、読みながら、月に吠えているオオカミは綺麗だろうなぁ、と思いまして、この絵に至ったわけですが、星野さんも、「俺の名前を出すな」というだろう、、、ですね。もっと冴え冴えと、美しい場面だとおもいます、星野版は。
まあ、いろいろと、月にではなくても、吠えたくなる日々ですが、イチテンゴの器を楽しんで頂けると幸いです。
それから、ただいま、信楽町内「陶夢」ギャラリーでの、「器のアラカルト展」に参加しております。
陶夢は、本当に様々な器を置いているお店です。美しく、気品がある雰囲気で、エレガンスという言葉がしっくりくる、素敵なお店です。5月13日まで開催しております。
どうぞよろしくお願いいたします。
インスタグラムもやっておりまして、先日、このブログと繋がるようにしたのですが、どうなのだろう?こういうの、難しいです。